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2007年11月27日

食育!! アゲモン弁当をやめて、自分で作ろう!

沖縄でびっくりするのは、弁当の大きさと揚げ物の多さである。

ブルーカラーの職種の人たちが多いので、弁当が大きいのは嬉しい限りだと思うが、
ごはんを覆いつくすほどの揚げ物には参る。
とんかつ、魚のフライ、チキンの唐揚げ、ゴーヤーのてんぷら、ポークのフライ等
サービス過剰の揚げ物尽くしの弁当は、体にいいわけがない。酸化して冷えた油
が、ごはんに滲み込んでいるので、余計にたちが悪い。
 
沖縄は、日本一の食用油の消費量を誇っている。これも、アメリカ文化の影響
なのか、県民はとにかく揚げ物好きである。フライドチキンの消費量も日本一で、
祝い事があると何かにつけてフライドチキンをよく食べる。魚も、焼いたり煮た
りするよりも揚げるのが普通だ。「ぐるくんの唐揚げ」「秋刀魚の唐揚げ」と、泡盛
の肴にはよく合う料理である。

暑い沖縄では、食材がすぐ悪くなってしまうので冷蔵庫のない昔の時代では、一つの保存
法として「揚げる」という料理法が浸透した。また、沖縄は中国の食文化の影響
で「炒める」「煮る」という料理法も発達したが、「焼く」という食文化はあまり
伝達していないようである。

 さて、揚げ物が体によくないのは「肥満率が全国で男女とも沖縄がワースト1」
というニュースを知ってから、県民意識が少し変わってきた
ようだが、欧米では
販売禁止になった食用油の中に含まれるトランス脂肪酸については、あまり知られていないのが実情だ。

 トランス脂肪酸とは、液状の不飽和脂肪酸を固形化するために水素添加を施すこ
とによって、飽和脂肪酸に変化させる時に発生させる人工の油で、悪玉コレステ
ロールを増加させ、心臓病のリスクを高め、ぜんそくやアレルギー、アトピー性
皮膚炎などを引き起こしやすくなるという。トランス脂肪酸は、水素添加の植物
油をはじめ、マーガリンやクッキー、クラッカー、パン、ケーキ、アイスクリー
ム、コーヒーミルク等に含まれているので
、私たちも何らかの形で毎日摂取して
いるはずである。しかし、このトランス脂肪酸の害について、残念ながら日本で
はまだ対策がされていないのが現状だ。

 日本の中でも、沖縄は特にアメリカ文化の影響の強い揚げ物天国の地域なので、
私たちは十分注意しなければならない。メタボぎみの私は、なるべく揚げ物やフ
ァーストフード、マーガリンを食べないように自重、自愛するように心がけているが、
職業がらどうしても外食に頼ってしまうので、これからはなるべくしっかり運動
、しっかり弁当を自分で作ろうと思っている。

 沖縄は、皮肉にも米国統治の戦後の贅沢なアメリカナイズされた食文化によって、
逆に長寿社会が崩れてきたと言っても過言ではないだろう。かえって、食用油もなか
った戦前の食生活に戻った方が、長寿社会を維持することになるのである。

先人の知恵に学ぶこと大である。

沖縄・奄美スローフード協会 
会長  田崎聡

食育!! アゲモン弁当をやめて、自分で作ろう!


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Posted by 食育スペシャリスト at 09:59│Comments(0)食育
 
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